第3回ゆうもあゲーム会・京都(2003年11月15日)

副題:エッセン新作ゲーム盛りだくさん


ゆうもあゲーム会・京都 第3回目が開催されました。
1回目が、いきなり50人を超える参加者だったため、スタッフ陣が整うまでは広報を押さえ気味にしていたのと、行楽日和の1日だったためか、この日の参加者はとても少ない。スタッフが充実していただけにちょっと寂しい感じ。
初めてのご家族3家族と、スタッフ家族も含めて2回目以上の家族が3家族。合計6家族とスタッフ合わせて総勢31人でした。

【学生ボランティア】

スタッフ充実の一助として、学生ボランティアの方にも初めて手伝いに来ていただきました。
ゲームそのものは全く知らないとのことですが、子供たちと遊ぶのは大好き・得意と言う女性2人。
ボランティア
京都は学生の町。学生ボランティアが盛んなので、こうした人たちの支援も受けながらゲーム会として充実させていければいいなぁ、と思ってます。

ご家族が来られるまで、ゲーム紹介がてら、“にわとりの羽根取り競争”を遊んでました。
絵が可愛くて子供たちにも人気の記憶力ゲームですが、大人4人で遊んでいると、記憶力が乏しくて一進一退。
にわとりの羽根取り競争
そこの登場した2年生の女の子。私たちがカードをめくるのを見ているうちに、私たち大人が覚えきれないのに簡単に覚えてしまったようす。
盛んに私たちにアドバイスしてくれます。ボランティアの彼女なんか、小学生の女の子のようすを参考にしてカードを選んでいるのには笑えました。

試しに私と入れ替わって女の子に遊んでもらうと、本当に見事。全部のカードを覚えていて、一度も間違わずに12枚以上のカードを選んでゲームを終わらせ勝利を引き寄せてしまいました。
これには全員感心! 記憶力ゲームって、子供も大人も差がつき難いゲームなんですね。


【よこどりゲーム】

この日一番印象に残ったゲームと言えば、“よこどりゲーム”。
タカラのアメリカンゲームシリーズとして2003年8月に発売されたゲーム。
アメリカンゲームシリーズは、1960年代〜70年代にヒットした懐かしいゲームたちだが、タカラは、“家族とのコミュニケーションツール”として懐かしいゲームを幾つか復刻したらしい。
このシリーズでは他に、“手さぐりゲーム”、“レーダー作戦ゲーム”が発売されている。
よこどりゲーム

“よこどりゲーム”は、場に並んだカードの中から、読み札と同じ色・同じ数字のカードを早く取るゲーム。カードの色は6色ほど、数字も1〜6まであって、それらのカードを奪い合う。
カードを見つけたら、手にした吸盤付きの棒で叩いてカードを取る。吸盤で吸い付けて取るので、カードの中央をうまく叩かないと吸い付かない。
同時に複数の人がカードを見つけて取ろうとするので、簡単に取れない上に、タイミング良く叩かないと吸盤に吸い付かない。先に見つけても後から邪魔する人もいれば、よこどりしようとする人もおり、カード奪取に素早さとテクニックもいる。この競い合いがたまらなく面白い。

一緒に遊んだのは、1年生の女の子とご両親ご家族3人の方。私を含めて4人。
小さな子が一緒だと、どうしても親御さんが手加減してしまうのだが、この子がなかなか手早くて、手加減する必要はほとんどない。その上、お母さんが子供に気を使わず真剣に取りに来るので、対する私も手抜き無しの真剣モード。
大人3人が本気で子供そっちのけで遊んでいるからこそ面白い。
これぐらい本気な方が、一緒に遊んでいる子供も面白いと感じてくれるようです。
さすがに女の子が取る枚数は少なかったが、時折自分の実力で取れると大喜びする。
取り札のカードを、女の子だけ少し先に見せるようにすると、ほんの僅かのハンディなのに、女の子が全部取っちゃう。4枚ほど連続で取られたので、親の意見でこの手のハンディも取りやめ。
それでも私の半分くらいは取ってたと思う。

真剣勝負の結果はお母さんがトップ。私は1枚差で負けました。
遊んでいるうち体が熱くなって、途中で上着を脱ぎ捨てて夢中で遊びました。

実はこのゲーム、幾つか遊び方があるようです。
一つは私が選んだ遊び方。もう一つは、取るカードを伏せておいて、1枚づつ確認しながら取る方法。
後者の方法だと、競り合い奪い合いがほとんど無くなるので、小さい子の場合にはこちらの方がいいかもしれませんが、私は競い合うのが大好きなので、前者の遊び方をお勧めしています。

【エッセン新作ゲーム】

ドイツエッセンで開催された「シュピール03」参加者が、新作ゲームを沢山持ち帰ってくれました。
なかなかユニークかつ楽しいゲームばかりなので、遊んだゲームを紹介してみましょう。

「Igru POP」

IgluPOP
イヌイット族の氷の家(イグルー)をモチーフにした容器の中に入っているビーズの数を、振った時の音や重さで当てるゲームです。
振った音で当てるところが、「ザップゼラップと似てるな!」と思ったら、作者もメーカーも全く同じ。でも、ザップゼラップの冗長なところがシェイプアップされ、スピーディーに楽しめるゲームになってます。
IgruPOP
「ヨーイ、ドン」の合図とともに、好きなイグルーを振って、中のビーズの数を予想。正しいと思う数字が記された得点カードに置いていく。このとき、自分のチップをイグルーに取りつける。
全員が「これだ!」と思うカードにイグルーを乗せ終えたら合否判定!
もし正解なら、得点カードが手に入る上に、チップも戻ってくる。でも、不正解ならチップは無くなってしまう。
同じカードに複数のイグルーが乗せられた場合は、正解の中で一番大きな数字の人だけが得点カードを手にする。
IgruPOP
得点カードには数字が1つ〜3つ記されたものがあり、1つしか記されていないカードの方が得点が高い。
イグルーは、ビーズの数が2〜13まで12個あるので、1人で2個3個を一度に置くことも可能。数打ちゃ当たる式のチャレンジも可能だが、外れた場合チップが戻ってこないばかりか、自分のチップを人に取られることもあるので、むやみに攻めるのでは失策を招く。状況を見据えてイグルーを探そう。
子供も大人も関係なく楽しめ、今後人気が出そうなゲームです。

「Froschkonig(カエルの王さま)」

魔法によりカエルにされた王様が、王女のキスにより元の姿に戻れるという設定です。さて誰が王女にキスできるのか?
長さが少しづつ異なった木の棒が沢山入った袋の中から、手さぐりで2本選び出します。
2本くっつけた長さが、指定された長さよりも長すぎた人は失敗、そして一番短かった人も失敗。
適切な長さの棒を選んだ人だけが、王女に向けて棒(=カエルの舌に見立ててます)を伸ばすことが出来るのです。
使った棒は使い捨て。その上棒の長さ指定は毎回変化しますので、手さぐりで選ぶのも一苦労。
手先を使って見えない袋の中で長さを測るのがなんとも面白い。
今回は大人のスタッフだけで楽しみましたが、子供達も喜ぶんじゃないかと思います。

「Geistertreppe(おばけの階段)」

少しダークな雰囲気のボードにぐるっと回る階段が描かれている。
おばけの階段
スタート一番下のスタート地点から誰が最初に一番上まで早く辿り着くか?スピードを競うスゴロクゲームの趣きと思いきや、実は記憶ゲームだったりする。
ダイスを振って、1〜4の目の場合は普通に自分の色駒を進めるが、おばけの目が出ると、好きな駒におばけ駒をかぶせることができる。
おばけ駒内部には磁石が取り付けられており、色駒がくっついて合体する仕組み。
一度おばけがかぶさると、以後、駒の色は記憶に頼るしかない。
ところが、4つある色駒全部におばけ駒がかぶさると、次からは、おばけのダイス目が出るたびに、任意の駒2つの位置を交換してしまう。
折角トップを進んでいても駒入れ替えで最下位になってしまうかもしれない。これはいかんと、また交換して自分の駒をトップに入れ替える。
人の記憶をかき乱そうと、わざと自分以外の駒を動かす人も出てくるでしょう。私のようないじわるタイプの人間ってそうなんですよ。(自分で言ってりゃ世話ないが。)
そうこうしているうちに、どれが自分の駒だったのか段々判らなくなってくる。
中盤以降はどれが誰の駒はわけわかんなくなるが、とにかく最上段に付いた駒が出たらゲーム終了。
おばけ駒の中から出てきた色駒は何色かな?見事自分の色だと優勝です。

自分の駒だけを一心に見つめていれば、どんなに入れ替わっても大丈夫と思いがちですが、笑いながら会話しながら遊んでいると、つい目を離した瞬間に判らなくなってくる。
小さな子供さんでも楽しく遊べるでしょうから、ご家族ゲームにはもってこいと思います。

ちなみに、ゲーマー向けには上級ルールがあります。
各自自分の色駒を指定するために色チップを所持しているのですが、上級ルールでは、おばけダイス目の時に、この色チップも交換できるのです。
となると、自分の色駒だけを憶えていてもダメ。4色の位置を全部憶える自信ののある方、一度遊んでみて、感想教えてください。

「AUF ZACK!!」

神経衰弱とハリガリを組み合わせたようなゲームです。
AUFZACK
ハリガリは、出されたカードの合計が“5”になったら、素早くベルを鳴らすゲームですが、このゲームの場合は、めくられた2枚のタイルの数字を合計して、合う駒を素早く奪うゲームです。
でも、駒を取っていいのは、同じ絵柄種類のタイルがめくられた時だけ。
違った種類のタイルの時は、駒を取れません。
だから、いつどのタイミングで絵柄が揃うのか、常に注目していないといけない。
この辺りはハリガリと合い通じるものがありますね。

違いの最大ポイントは、神経衰弱の要素。
タイルをめくるのは、各プレイヤーに順番に回ってきます。
同じ絵柄のタイルを2枚を数字も含めて覚えているなら、あらかじめ合計数値が判っているので、誰よりも早く駒を取れるでしょう。
でも、大抵の人は直前のカードは覚えているので、素直にめくると、自分がめくっている間に、別の人に駒を取られちゃいます。
だから、誰でもが覚えているだろうタイルは安易にめくれない。

ここから記憶を駆使した駆け引きが展開するのでしょう。たぶん上級者たちの間では。
でも、私はそこまでやりたくないですね。神経磨り減りそう。
でも、家族で子供たちとワイワイ遊ぶ程度なら、案外面白いゲームです。
結構個人差がつきそうなゲームですので、暗算が苦手な子や、駒を取るのが遅い子たちにハンディをどのようにもうけるのがいいでしょうね?

「Viva ilRe!」

王の継承者を決める、簡単な心理ゲームです。
相手の心理を予測して、駆け引きを行う心理ゲームのエッセンスだけをゲームにしたてた感じです。

ついに国王が崩御されました。王には13人の王位継承者がいます。
皆さんは王国の評議員で、次期国王を決めます。
ただし、評議会にて委員全員の賛成がなければ王位を継承することができません。
一人でも反対者がいれば、王国から追放されてしまいます。

王位継承者は、順に1人づつ評議会で審議されていきます。ここで自分が支援していない継承者には反対票を投じます。でも反対票は2回しか出せないので、反対ばかりしていてもやっぱりうまくいかない。
人の心理を読みながらうまく継承者を選びましょう。

ネコとネズミの大レースおしゃれパーティー積み木&列車
ネコとネズミの大レース
おしゃれパーティー
積み木&列車
ネズミラリーバンボレオカロム
ネズミラリー
バンボレオ
カロム


トップページに戻る

ゆうもあゲーム会の部屋へ戻る

ゆうもあゲーム会・京都 第2回レポート

ゆうもあゲーム会・京都 第4回レポート