ハグル
シド・サクソン自著「A Gamut of Games」に掲載されているゲームだそうです。
多人数、情報収集、推理、交渉ゲームです。それもゲームプレイ時間は10〜15分という短時間。限られた短い時間に最高得点を目指して動く、凄く能動的なゲームです。
<人数>
普通は、10〜16人程度まで。
<用意するもの>
ハグル用のゲーム備品一式。これについては後掲しておきます。
<ゲーム内容>
集めたヒントカードから推理し、手持ちのポーカーチップが最高点となるようにチップ交換を行うゲームです。
最初に、ヒントカード2枚とポーカーチップ数枚が入った封筒を渡されます。封筒の中には、鉛筆とメモ用紙も1枚入っている。
ヒントカードには、ポーカーチップの色毎の得点や、ボーナスやペナルティ等のヒントが、1枚に1つ記載されている。
ヒントカードは人数分あるのだが、その内の2枚だけをスタート時点で手に入れているという訳だ。ゲームがスタートすると、ヒントカードを参加者同士自由に交換して良い。ヒントカードを相手に見せるだけでも良い。それは自由。
ヒントがそこそこ集まると、どのチップが何点、どう揃えるとボーナス得点が手に入るか判ってくるはず。
手持ちのチップを参加者同士自由に交換して、高得点を目指す。交換はチップ同士でもいいし、チップとヒントカードでも良い。それも参加者同士の自由交渉。
ヒントカードにはどのようなことが書いてあるのか?一例を紹介します。
赤チップの基本点:3点
黄チップの基本点は赤チップより2点大きい
同じ色のチップを5枚以上持っているとボーナス:10点
赤チップを黄チップより沢山持っているとボーナス:4点
等々
制限時間は限られている。誰が最も効率よく情報を集め、高得点となる組み合わせを推理したか?君の頭脳と交渉力が試される!
<ゲームの進行>
まず、用意した封筒を参加者に1つづつ渡します。(封筒の中身はゲームの準備の項参照)
ゲームの遊び方の説明ですが、最初は手渡された封筒を開けてもらって、中身を見てもらう方が説明し易いです。
ヒントカードの内容説明・・・チップの基本点情報、ボーナス,ペナルティ情報があること。
ヒントカードの枚数(これは参加者人数)と同じヒントが2枚づつあることの説明。
交渉・交換は自由だということ。
制限時間 参加人数=制限時間を目安に調整するとうまくいきます。
その他、その時のルール上必要な伝達項目があれば随時説明。
大半の人がなんとなく理解できたかな、と思ったらゲームスタート。ゲームが始まればおのずと何をすればいいかが判ります。
後はマスターに質問してくる人に対応しつつ、全体の様子を眺めていればOK。ゲーム後半頃には、自分は完了したとマスターに見せに来る人もいるので、推理経緯などを聞いて楽しむこともできます。
制限時間がきたらそこで終了し、計算用シートを配り得点計算を行います。
<ここが楽しい>
【推理要素も盛り込むと】
ヒントに推理要素を盛り込むと難しさが1段階アップします。たとえば、
- 赤チップは白チップより点数が2点高い
- 白チップの点数は青チップの点数の2倍
- 青チップと赤チップの点数を足すと5点になる
この3つの条件を満たす得点構成は1つだけです。3つの情報カードを集めないと、得点構成が推理できない。これもハグルの面白さの一つです。
【参加者にとって】
まず最初は情報を沢山集めることから始めます。時間は限られてますので、とにかく素早い情報交換が大事。迷っている暇なんて無い。
情報がある程度集まると、どのチップの基本点が大きいのか? どのようなボーナス点があるのかが判ってくるはず。ここでチップ集めの方向性を定めチップ交換交渉を始める。チップ交換を始めるタイミングは大事。情報が少ないのに他の参加者に流されてチップ交換していると最後まで情報不足に陥ります。
ボーナス得点は複数あるので、ある人にとって欲しいチップが自分には不要ってこともある。当然その逆も。交渉相手をうまく見つけよう。交渉相手を見つけるためにも、自分が欲しいチップを声出して叫ぶこともいいのかもしれない。
うまく交渉すると1枚のチップを2枚に交換してくれる時もある。日頃磨いた交渉テクニックを生かせるか?
情報が集まっていないと諦めてはいけない。ヒント交換はいつでもできる。細めな情報収集は非常に大事なのです!(^^)!
【ゲームマスターにとって】
このゲーム、作っているゲームマスターが一番楽しいのかもしれない。
どのようなボーナス体系にしようか? 複数の勝ちパターンを設けたい、できれば3パターンほど用意したい。
でも、勝ちパターンの得点バランスを調整するのって難しい。どれか1つのパターンの得点だけが突出するのでは面白くない。その場合にはペナルティをうまく組み合わせて得点し難くしよう。
メインとなるボーナス得点を得ただけでトップになるのじゃつまらない。小さなボーナスを加算できた人がトップになるように一工夫。最後まで情報を諦めずに集めた人に幸運が訪れますように!
<ゲーム例掲載>
私がゲームマスターを行った実例を3つ(EXCELファイルそのものを)掲載しておきます。
○2009年8月8日 京都ゲーム会(仮)にて
初心者用シンプルハグル10人用(難易度:低)
○2009年9月22日 関西JAGAゲーム合宿にて
導入練習用のハグル14人用(難易度:中)
合宿本番ハグル14人用(難易度:高)
<ゲームの準備>
ゲームマスターは上述のようなお題を用意します。
ヒントカードを作成し、封筒にヒントカード2種、ポーカーチップ数枚、記入用紙1枚とエンピツ1本を入れ、封をします。
これとは別に、得点計算用のシートを人数分用意しておきます。
他に時間を計るものが1つ。これだけです。
以上、私が良く遊ぶ“ハグル”のパターンを紹介しましたが、ヒントカードの作り方一つでいかようにもゲームは様変わりします。
また、ポーカーチップにこだわる必要もありません。私も以前宝探し&トランプハグルってのも遊びました。
もっと違ったバリエーションも考えられるでしょう。興味を持った方は是非チェレンジしてみてください。
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